大阪府大阪市にある【住吉大社】は、全国にある住吉大社の総本社で、古代日本の建築様式の国宝・本殿4棟を持つ神社です。ここの御朱印はシンプルなデザインで、古代日本の奥ゆかしさを表わしているようです。
この神社は、古くは摂津国(大坂府北西部・兵庫県南東部)でも由緒があって信仰が篤かった「一之宮」で、昭和21年(1946年)までは官幣大社でもあり、今では全国におよそ2千3百社余りもある住吉神社の総本社となっています。
御祭神は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が禊祓(みそぎはらえ)をした時に海中から出現した底筒男命(そこつつのおのみこと)・中筒男命(なかつつのおのみこと)・表筒男命(うわつつのおのみこと)の三神と、この神社の鎮斎(イハヒ)である神功皇后の4柱です。
仁徳天皇が住吉津を開港して以来、遣隋使や遣唐使などの航海における守護神として崇敬を集め、現実に姿を現わす神であり、和歌・文学・禊祓・産業・貿易・外交の神様でもあります。
境内の広さは3万坪ほどもあり、本殿4棟は国宝で文化7年(1810年)の造営、飛鳥時代まで遡る日本古代の最古様式「住吉造」で建てられています。本殿域の西に正面参道、南に東西楽所と石舞台、東に高蔵と摂末社群、北に旧神宮寺跡と摂社大海(だいかい)神社を配置しています。
ここの御朱印は、毎日ある通常のもの・毎月初辰日のもの・年に一度の例祭日のものの3種類があります。
通常のものには住吉大社・神光照海(みひかりうみをてらす)・楠珺社(なんくんしゃ)の3種類あります。その構成は中央に種類名の墨書きと朱印、右に「奉拝」の墨書きと朱印、左に日付となっている、いたって普通のシンプルなデザインのものです。
初辰日のものは種貸社(たねかししゃ)・楠珺社・浅澤社(あさざわしゃ)・大歳社(おおとししゃ)の4種類あり、予め和紙に書き置きしているものの授与となります。ちなみに、初辰まいりは「はったつさん」と呼ばれ親しまれている商売発達・家内安全のお参りです。
例祭日のものには、1月12日の若宮八幡宮・3月5日の侍者社(おもとしゃ)・4月9日の種貸社・5月17日の浅澤社・10月9日の大歳社・10月13日の大海神社・10月21日の船玉(ふなたま)神社の7種類あります。
ここの御朱印帳は、「神詣(かみもうで)」と「うさぎ」の2種類あります。
「神詣」は紫を基調として、表に本社の屋根と反橋の絵と「神詣で」の文字、裏面に社紋「花菱」と神宮皇后の御子神・八幡神=誉田別命(ほんだわけのみこと)=応神天皇の神紋「三つ巴(みつともえ)」を組み合わせた図柄と、「住吉大社」の文字があしらわれています。
「うさぎ」はピンクと水色を基調とした2種類あり、表に反橋・うさぎ・松の絵と「御朱印帳」の文字、裏面には卯の花の絵と「住吉大社」の文字があしらわれています。ちなみに、うさぎはここの御祭神が鎮座した日が卯年卯月卯日だったことから、神の使いとなっているのです。
ここへのアクセスは、鉄道利用の場合は阪堺電車の阪堺線住吉鳥居前停留場からだと歩いてすぐ、上町線でもある住吉停留場からは歩いて4分で神社へ行くことができます。或いは、南海電車の南海本線住吉大社駅からは徒歩3分、高野線住吉東駅からだと徒歩5分かかります。
車を利用する場合でも、150台は入ると思われる駐車場があるので安心です。北側から阪神高速15号堺線で行く時には玉出、南側から阪神高速4号湾岸線で行く時は大浜が高速の出口となります。
この古代風な神社のシンプルな御朱印を手に入れて、古代日本の奥ゆかしさに触れてみるのも良いでしょう。